気候

日本から東南へ約9,000ｋｍの南半球に浮かぶ南北島の２つの島をメインに、スチュワート島、チャタム島などの離島からなる島国、ニュージーランド。南北両島では性格が異なり、北島は火山活動によって造られているのに対し、南島はプレートのぶつかり合いによって生まれた陸地となっています。そして、南島中央を背骨のように貫くサザンアルプスは、3000ｍ級の山々が連なる大山脈です。

西欧から入植された歴史的背景をもつこの国は、イギリスの植民地となった結果、イギリスからの移民の流れに拍車がかかり、原住民マオリ族の人口を上回るまでになりました。しかし、マオリの多くは自分達の土地を守るためイギリス人兵力と対立し、12年もの長期戦の結果、誇り高いマオリの人々は傷心し将来への希望を失ってしまいました。このマオリ戦争による荒廃などで南北両島のバランスをとるべく、1865年に首都をオークランドからウエリントンへ移転し、近代国家としての体制を確実に整えてきました。そして第１次世界大戦の終戦後、脱英連邦の傾向を強め、地理的・経済的によりつながりの深いオーストラリア・日本・アメリカ・アジア諸国との関係を強化してきました。

ニュージーランド人の人柄は実直・誠実で、暮らしぶりも慎ましやかで健康的なものです。日本と同じ島国に暮らすせいか、日本人と共通する性格の持ち主も少なくありません。何よりも印象的なのが他人に対する親切心です。
このような国民性ゆえに、治安もよく、自然と動物と人間が共存している国といえるでしょう。